No.13: 2023年 社会保険の 問題について(2)

 

2023年9月25日、岸田首相は、経済対策についての会見の中で、
社会保険の壁問題について以下のような言及をしました。

中小企業にとって、重要なお話、おいしいお話が紛れ込んでいるので、その点についてお話をします。
以下首相官邸 HPより抜粋 リンク先
「130万円の壁」については、被用者保険の適用拡大を推進するとともに、次期年金制度改革を 社会保障審議会で検討中ですが、まずは「106万円の壁」を乗り越えるための支援策を強力に講じて まいります。
具体的には、事業主が労働者に「106万円の壁」を超えることに伴い、手取り収入が 減少しないよう支給する社会保険適用促進手当、これを創設いたします。
こうした手当の創設や、賃上げで労働者の収入を増加させる取組を行った事業主に対し、労働者1人当たり最大50万円を 支給する助成金の新メニュー、これを創設いたします。
こうした支援によって、社会保険料を国が実質的に軽減し、「壁」を越えても、給与収入の増加に応じて手取り収入が増加するようにしてまいります。
政府としては「106万円の壁」を乗り越える方、全てを支援してまいります。



 130万円の壁 対策について


この冬の労働時間の調整に関して…
今回、リリース文には特段の言及はありませんでしたが、新聞報道等によると、今後2年間は、130万円を超えても 扶養から外れない形にするとのことです。
ホッとされた方も多いのではないでしょうか?
ゆえに、この冬は、パートの方に、この点を気にしないで思い切り働いて下さい・・・と言えます。
ただ、注意点…今後、具体的な手法が示されると思いますが、パートを雇う事業者が「たまたま、壁を超えた・・・」等 の証明書が必要となりますので、この点には注目しておくことが大切です。
忘れると大事になる可能性があるので、年末付近に対応を忘れないように気をつけましょう…

中長期的課題・・・
また、首相は、「130万円の壁」については、被用者保険の適用拡大を推進するとともに、次期年金制度改革を 社会保障審議会で検討中」と言及しています。
わざわざ、言及している意図を考えるならば、できる限り厚生年金の対象者を増やす方針であることに間違いはないかと思われます。
また、聞くところによると、今までは、サラリーマンの配偶者は、3号被保険者として、課金なしで、国民年金を払ったことになっていたものが、 多少、課金することも検討され始めているようで・・・

事業者としても、この状況を踏まえ、短時間労働者の対応を中長期的に考えていく必要があり、政府の動向にも注目し、 いざ、制度変更があった際に、スムーズに対応できるように備えるべきと存じます。

 



 106万円の壁について


106万円の壁は、事業所の規模が100人を超える事業者の問題となります。
壁を越え、厚生年金等の適用を受ける場合は、創出される手当金(社会保険適用促進手当) を利用できるようになるので、この手当金のスキームの公表に注目すべきと思います。

なお、2024年10月からは、50人を超える事業所は106万円の壁が適用されますので、
その規模の事業主の方は、今から準備をされておくべきか?と思います。

また、50人以下の規模の事業者は、無関係か?
というとそうと言い切れないのが今の日本社会です。
進む超高齢化社会で、社会保険制度を維持するには、どう考えても、被保険者を増やす以外 ないのは明白で…
パートで働く人にも、社会保険の適用が広がっていく制度改革が進むでしょうから、 他人事と考えず、中長期的視点にたって備えることが肝要です。

時に、「106万の壁の条件って?130万の壁の条件って?等」条件を確認したい方は コチラを参考にしてください。

ところで、制度変更に伴う情報をキャッチアップするのも一苦労と思います。
こんな点からも、社労士事務所を活用するメリットはあると思います。
 


 労働者1人当たり最大50万円を支給する助成金の新メニュー


今回の話の本丸です。 本当にオイシイ話になるのでは…と思っております。 首相はこうおっしゃっています。
賃上げで労働者の収入を増加させる取組を行った事業主に対し、
労働者1人当たり最大50万円を支給する助成金の新メニュー、
これを創設いたします。

一方、現状、働き方改革の流れで、以下が求められています。
労働時間短縮が求められています。
また、時間短縮しても手取りを減らすわけにいかないから実質、賃上げが求められている。


実際のスキームを見てみないとわからない部分はありますが、 物価高インフレを踏まえ、賃上げを覚悟している事業者にとっては、 多分、かなりおいしい助成金になるのではないか?と思っています。
事業者あたりではなく、労働者1人あたり50万円の助成金ですから、 少なくとも金額的には、かなりボリュームのある助成金となるはずです。

厳しい状況下だからこそ、この助成金のスキームを注視し、 使えるなら、是非、使うべきと僕は思います。